第5日目はローカル線に乗って、聖フランチェスコの聖地アッシジまで2時間半の小旅行です。
聖フランチェスコ聖堂は小高い山の中腹にあり、素晴らしい風景が眼下に拡がります。内部はジョットの連作のフレスコ画に飾られた荘厳な空間です。街の反対側の聖キアラ教会まで歩きましたが、激しい上り下りと大変な人ごみで少々参りました。一泊して朝晩の人のいない時間帯ならば全く違う雰囲気が味わえただろうと思います。
翌日は特急ユーロスターに乗ってミラノへ。トスカーナの起伏に富んだ風景とは異なる平原が拡がります。夕方サンタ・マリア・グラツィエ教会(写真)のダ・ビンチの最後の晩餐との待ちに待った対面です。一回15分25人に限定された入場です。一目見た瞬間言葉を失い、熱いものがこみ上げてきました。絵の圧倒的な美しさ、ダ・ビンチが描いていたその同じ場所に立っているという興奮、第二次大戦中爆撃から命がけでこの絵を守り抜いたミラノの人々の心、人生最高の15分でした。
最終日はミラノにあるもう1枚のダ・ビンチ楽師の肖像を見にアンブロジアーナ絵画館へ行きました。小品ですが館内には殆ど人がおらずダ・ビンチを独占して、かぶりつくように見ることができました。日本では考えられない体験です。
無事帰国して成田に着くと激しい雷雨、高速の入り口で通行権を受け取った後、車の窓が閉まらなくなり、びしょぬれで帰るはめになるなど日本に帰ってからがむしろ大変でした。
今、次のイタリア旅行の計画を立て始めています。ベネチアにしようか、シチリアにも行きたいと妄想が膨らみます。何年先になるか分かりませんが是非実現したいものです。