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2009.10.15更新

巷では新型インフルエンザが猛威を振るっていますが、来週からワクチンの接種が始まるそうな・・・当院のような零細医療機関にワクチンが配分されるのか、本日に至ってもまるで解りません。医者という仕事をしていますと解らないことはいろいろあるので、いちいちあれこれ悩まないようにしております。 で、仕事の一切を忘れて本日午後から六本木の国立新美術館で行われている”Theハプスブルク”(12月14日まで)を見てまいりました。 ハプスブルク家の方々の肖像が広報に使われていますので、お気づきでない方もおいでかと思いますが、ラファエッロ、ジョルジョーネ、ティツィアーノといったルネサンスの大物の作品が来ております。

 ラファエッロは”若い男の肖像”という20歳の頃の作品。ラファエッロらしさは感じられるもののまだまだ絵が若いかな・・・(偉そうなことを書いてしまった)
 凄かったのは部屋の一辺に並んだ兄弟弟子の関係になるジョルジョーネとティツィアーノの4枚。ジョルジョーネは”矢を持った少年“と”フランチェスコ・マリア・デッラ・ローヴェレの肖像“の2枚。どちらもこちらを直視している訳ではないけれど、心の内を見透かされているような不思議な視線。どちらも帰属の問題はあるようですが、ともに素晴らしい作品です。
ティツィアーノの”イル・ブラーヴォ“この題はどう訳すのでしょうか。”優れた”という意味と”乱暴者”という意味があるようです。ナイフに手をかけた二人の男の緊張感が漲った作品です。”イザベッラ・デステ“モデルは有名なマントヴァ公爵夫人(の40年前の別の画家に描かせた肖像)。素晴らしく魅力的な女性ですが、自分の魅力で多くの芸術家達に作品を献呈させて、代金は大抵は払わなかったように聞いております。レオナルド・ダ・ビンチはイザベッラからの度重なる依頼を振り切って決して描こうとはしなかったそうです。ともあれティツィアーノのこの絵も素晴らしい質感を持った作品に仕上がっています。
 暫く去り難く、出口の手前まで行ってからまた戻って・・・
 ベラスケスやムリーリョやゴヤといった画家達の作品も展示されていてスペイン好きにもお勧めですし、また明治天皇からハプスブルク家へ贈られた日本画の巻物や、蒔絵の棚なども里帰りしています。
 是非終了までにもう一度訪れようと誓った展覧会でした。

投稿者: PL607935010

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