本日は午後から休診。新宿へ出ていつものアルデン亭でスパゲッティの昼食(今日はチョチャーラ、トマトソースにベーコン、ニンニク、シイタケがはいっていてとても美味。)と一杯だけ赤ワイン。ま、たまにはいいか。
大江戸線で六本木へ、国立新美術館へ行くのは初めてなので、地下鉄を出たところでまごついてしまい、携帯ナビのご厄介になることになりました。便利な時代になったものです。昔だったら人に尋ねたのでしょう。コミュニケーションがどんどん希薄になっていきます。
美術館の内部は平日だというのに結構な混雑で、入り口の一枚目から行列が出来ています。ヤン・ステーンの寓意画はじめオランダの風俗画で丁寧に見ていけばそれなりに面白いのでしょうが、今回はパスして目玉のフェルメールの牛乳を注ぐ女までわき目もふらずに直行してしまいました。
絵は想像よりも小さなものでしたが、窓から差し込む陽光が暖かく、女性の使用人が硬くなったパンに牛乳を注いで柔らかくしているのでしょう。ひたすら静かな時間が流れていきます。女性の黄色い上着と鮮やかな青のエプロンとの対比、陶器やパンの質感、息を呑むほどのできばえと感じました。フェルメールの中でも最高の中の一枚ではないでしょうか。素敵な作品とめぐり合えた充実感を胸に帰路につきました。