早いもので師走も半ば、今年もあっという間に残り僅かです。
例年なら書き入れ時のはずのこの時期、インフルエンザもノロも今のところ流行せず、とても静かな日々が過ぎています。世のためにはきっと喜ぶべきなんでしょうね。
なんだか最近ついていません。
先日は財布を無くしました。落としたのか、掏られたのかもわかりません。妻に小遣いを貰った翌日のことで、痛いことこの上ない。「あなたが悪い」と小遣いの再給付は福沢諭吉1枚のみ、クレジットカードも無くなってしまった上、運転免許の再交付の手数料もそこから払ったので、かなり苦しい日々が訪れました。しかし世の中に免許を失くす人がこれほど多いとは思いませんでした。再交付の窓口には行列が出来ておりました。
加えて最近耳鳴りに襲われるようになり、キーンという高い音が両側で続いています。右と左が微妙に音程が違うので頭の中心で不協和音となって響きます。これはもしやと、聴力検査の器械を引っ張り出して、自分で調べて見ると案の定高音域での聴こえが落ちています。中島みゆきメロディーをこの数年聞き続けていたせいのヘッドフォン難聴で間違いなさそうです。治療法は・・・特になし。音量には気を使っていたつもりなんですがねえ。これ以上は悪くしないよう耳をいたわるしかありません。
で昨日はその中島みゆきの夜会へ耳鳴りを連れて行ってきました。「夜物語ー元祖・今晩屋」というタイトルを最初に眼にしたときは、何だコリャと思いましたが、山椒大夫の安寿と厨子王のその後がテーマと知り、森鴎外を予習して会場に臨みました。が結果から言えば良く解りませんでした。まして付き合いで連れられて行ったような方にはまったくチンプンカンプンだったでしょう。この世のことは簡単にはリセットできない、生まれ変わっても業は引き継がれていくというような内容と私は理解しましたが、一つ一つのシーンの意味では良く解らないものが多かったです。曲にも「らいしょ」とか「こつじく」とか聞き慣れない単語が多くて、古典の知識のない私は付いていくのに苦労しました。「有機体は過去を喰らふ」なんてまるで前衛芸術のようじゃありませんか。
ちょっと欲求不満を残して、今年後半における私の中での最大のイベントが終了。でもきっとDVDが発売されたら買っちゃうんだろうな。